めがねにヘアスプレー

fai22007-11-14

 別に仕事が忙しくて首が回らない日々を送っているわけじゃあないけれど、持ち前の性分で、なにか一つのことだけやっているのは、時間がもったいないとつい思ってしまう。…なんていうのは、かっこつけすぎで、実は、ただのながら族。ああ、これもB型の悲しきサガゆえか、一人でご飯食べながら週刊誌読んだり、一杯やりながらテレビを見たり、食事を作りながらCD聞いたり、パソコンやりながらお茶したり、しゃべりながらメイル打ったり・・・、まあ、本当に、何かをしながら何かをするのが当たり前になってる私なのですが・・・。でも、映画館で映画を見る時だけは、他に何もできないので、約2時間じっと映画を見ることに集中する。映画1本見るために、映画館へ行くには鑑賞時間2時間プラス移動時間のあれこれを合わせると数時間要する。よって、映画館までわざわざ映画を見に行くというのは、意外に億劫で特別なことである。忙しい人なら、起きてる間の数時間をそれのみに費やすのだから、かなりスケジュール調整が必要であろうし、私のように時間が比較的ある上、映画がかなり好きな人間にとっても、やはり、わざわざ映画館へ行くのは結構面倒くさい。そんなこんなで、行って見たいけど、ま、いーか、で流してしまった作品は数知れず。その中には、あとで、映画館で見なかったのを悔いた作品もあれば、DVDやビデオで見たので十分な作品もあった。
  
 さて、そういうわけで(どういうわけ?)、今日は、意を決して映画館へ行って参りました。話題の『めがね』と『ヘアスプレー』を見に。

 まず、『めがね』を鑑賞。『かもめ食堂』のキャスト、スタッフによる新作。かもめワールドはかなり好きだったので、期待して見ました。そして、この映画も確かに穏やかですがすがしい佳作。与論島の空、海、風、波の音、ゆったりした時の流れ、自然と密着した生活、素晴らしいヒーリング・ワールドだった。都会で忙しく働いている人はきっと癒されることでしょう。実は、私は今、自然や悠々とした時間を持て余し、少々ドラマチックさを希求中の身の上なので、そんな心境でこういう映画はちょっとだれるかな〜という気もしたのですが、いえ、いえ、そんなことはなかったです。まあ、感動はせずとも、だらーーっとなんとなく見ていたら、いつの間にか終わっていました。寝ていたわけでもないので、かなりリラックスして見てたのでしょうね。そのゆるさが、映画の狙いなのかもですね。Mちゃん、映画鑑賞券、どうもありがとう! 
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 そして、もう一本。これは、本当に映画館で見て良かった!
 それが、『ヘアスプレー』。

 http://hairspray.gyao.jp/

 爆笑とか感激とか激しい気持ちではないけれど、なんだか、ほんのりとあったかい気持ちと満面の笑顔を与えてくれる、とっても楽しいミュージカル映画だった。1960年前後のボルチモアが舞台で、音楽やファッションやセンスに懐かしさが溢れ、アメリカでこそないけれど、ナベプロ創世期の明るい時代の響きや憧れを思い起こした。主演のトレイシー(ニッキー・ブロンスキー)はメタボ全開だけど、明るく楽しく正義感のある魅力的なおデブちゃん。彼女が朝起き出すオープニングから、もう気持ちよかった。彼女たちがコーリー・コリンズショーのテレビの前で踊り出す姿は、ほんと、シャボン玉ホリデーじゃないけど(わかる?)1週間の楽しみってかんじで、見ててこっちも踊り出したくなる陽気さいっぱい。『サタディ・ナイト・フィーバー』のダンシング・キング、ジョン・トラボルタのメタボお母さんや、『ディア・ハンター』の壊れた悲しい青年、クリストファー・ウォーケン、そして、悪役のベルマを演じたミッシェル・ファイファーたちが歳こそとってても大健在なのが嬉しかった。ベルマVSトレイシーは、まるで川島なお美柳原可奈子みたいで・・・(爆)。また、最初の歌曲で、「ボルチモア〜♪、ボルチモア〜♪」と、連発するので、(ああ、『わが心のボルチモア』もよかったな〜)なんて想起していたら、バババンバーン☆と花火が上がり、そのシーンで、もうたまらなく『わが心の・・・』を見直したくなった。そんなあんなで、いろいろな楽しさが堪能できるマーベラスな作品でした!