『大日本人』

fai22007-06-12

 ダウンタウン松本人志の初監督映画とあれば見ずに入られなかった。企画、脚本、主演も松本自身。配給は松竹、吉本興業の初映画作品でもあり、そのほかのスタッフも超達人が名を連ねている。映画産業に参入した吉本興業は、その第一作をカンヌ映画祭で華やかにお披露目するようにちゃんと青焼きができていたのだろう。
 映画自体は、いったいどんな内容なのか全く無知だったので、まあそれなりに楽しめた。かなりベタなネタ、エグいネタもあったが、おおむね静かに笑えた。私はまっちゃんの大ファンというのではないので、彼の創る‘笑い'全てが理解できるわけではないが、彼のイメージしていたものはなんとなく見えた気もした。彼が今まで触れた全てのメディアやサブカルや日本特有の文化が、まっちゃんというジューサーを通して、長編フィルムという形で流れ出てきたみたい。別に映画でなくても、媒体は他でもよかったかもしれないけど、確かに彼の思いや、やってみたかったことがああいう形で完成されているのは、それはそれで妙に感じ入るものがある。それにしても、率直な感想、映画の内容はともかく、主演のキャラが濃い。あのインタビューに答える手法のつくりは、監督なりに皮肉とパロディを含んでいるのだろうが、誰にカメラが向いても、とにかく、松本のキャラが濃いし、しかもちょっとナルっぽくて(笑)、私はファンではないので、ちょっと引いてしまった。(失礼。。)
 共演に選ばれた人の中で、UAはともかく、竹内力神木隆之介板尾創路あたりは嬉しく参加したのだろうか?まあ、いろいろ疑問も残るけど、もうあまり思い出したり考えたりしたくない映画かも(笑)。

【映画】松本人志 第1回監督作品 「大日本人」 公式サイト