『中国映画のいま』

  フィルメックス、昨日は中国映画2本『完美生活』と『黄瓜(きゅうり)』を見た。その間にスクエアで催された『中国映画のいま』というトークイベントを聞いた。中国映画の3人の監督(于廣義監督・周耀武監督・唐暁白監督)とXstream Picturesの周強氏が参加。中国の新進の映画人たちの今後の活動に期待したい。個人的には『黄瓜(きゅうり)』がなかなか良くできていて、好きだった。現代の中国を表現しているとはいえ、昔見た中国映画と特に変わり映えしない表現やテーマではあるものの、この若い監督の次回作が早く見てみたい、と強く思わせられた。『完美生活』はジャ・ジャンクーが製作に参加したXstream Picturesの作品。『天上人間』に似たテイストのアート系。イベントで、『天上人間』の頃お会いした周強氏が年月を経てとてもりりしくなって(失礼!)登場されていたのを見て、なんだか懐かしい気持ちになった。Xstream Picturesが立ち上がってから毎年きちんと作品を作ってフィルメックスや各国の映画祭に出品されているのだから、本当に素晴らしい。アート系は特に抑揚のないストーリーなので、香港や日本でどれくらい受け入れられるかは難しいところだが、Xstream Pictures製作の映画の作品性には共通の滋味がある。今後もますます佳作の製作を期待する。