『ハゲタカ』

 最近、こんなにテレビばかり見ていて大丈夫なんだろうか・・・?っていうくらい家にいるときはボーッとテレビを見ている。特に土、日など用がないと一日中テレビの前にいたりする。これはこれからの生活の暗示か?テレビ見ているのが一番楽だし適当に楽しいしお金かからないもの。でもますます頭を使わなくなる。ぼけそうだ。やばい。
 でも、最近一番楽しみにしている番組は、土、日に集中している。『ハゲタカ』『百鬼夜行抄』『風林火山』『華麗なる一族』など。どれも物語も面白いし力が入っる。俳優陣もいい。特に今ナンバーワンは『ハゲタカ』。銀行と外資系ファンドの戦い。彼らが一つの企業の再生にかかわる。対立する立場の男二人は出所が同じ。ハゲタカと呼ばれるようになった男(大森南朋)の過去もからむ。その過去を背負った男の信念、「資本主義の世の中、金こそ正義」って言葉もググっとくる。ちょっと躍起になってる彼が今後どのようになるのかも見所。『華麗なる・・・』も金融再編がキーワード。山崎豊子の原作は昭和時代の話である。もちろん今見ても十分に楽しめるが、『ハゲタカ』に比べるとやはり家族とか血とか愛とか嫉妬とかのドロドロしたウエットな情が濃い気がする。涙の登場場面も多い。『ハゲタカ』はかなりドライ。紅一点の三島由香(栗山千晶)は銀行時代の鷲津の貸し渋りにより父の会社を倒産、父は自殺という過去を持つテレビ局のジャーナリスト。銀行をやめ外資ファンドに移り血も涙も捨てた感ありの鷲津(大森)と、多くを語らない銀行マン芝野(柴田恭平)、第一話で倒産した旅館西之屋の一人息子、治(松田龍平;多分IT企業を起業する)が今後どうかかわるか。こういうドラマを見ると政治よりも文化よりもやはり経済こそが最もドラマチックだと感じる。お金は人間の感情や人生をも左右する。

ハゲタカ(上) (講談社文庫)

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バイアウト(上) (講談社BIZ)

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