国立新美術館

fai22007-02-23

1月にオープンした乃木坂の国立新美術館に行った。今、都知事に出馬表明で何かと話題の黒川紀章氏による流麗な曲線のアーティスティックな建物、乃木坂駅6番出口からほぼ直結。
ここは、企画展が中心で、現在は『異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900 − 2005』と題したポンピドー・センター所蔵作品が展示中。色彩の魔術師シャガールの『エッフェル塔の新郎新婦』、デザインを勉強した人なら必ず一度は習うカンディンスキーの『相互和音』、レオナール藤田嗣治の『カフェにて』『パリの私の部屋』などポピュラーな作品も数多く展示されていてたいへん目の保養になった。印象深かったのは、アイスランド出身のエロの『サンマルコの毛沢東』や『モスクワの水彩画』などで、まるで中国の文革時代のポスターのようなキッチュな色合いや画法が面白かった。オブジェも数々展示されていたが、中でも、中国人作家チェン・ゼンの『ラウンド・テーブル』が目を引いた。大きな円卓の上には中国語で友好の文章が書かれ、そのテーブルを囲んで各国の首脳が座ると思われる様々な椅子が配置され巨大なオブジェ化しているものだ。ここにも、らしさが光っていた(笑)。
 『異邦人(エトランジェ)たちのパリ展』期間は5月の連休まであるので、ぜひ一度ご観覧を。

国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO
http://www.asahi.com/pompidou/