『徳齡與慈禧』

fai22006-12-13

香港話劇団の舞台『徳齡與慈禧』を鑑賞。2日、香港文化中心大戯院で広東語バージョンを見た。家輝さんが出演した陳寶珠(パール・チェン)お姉さまの舞台『煙雨紅船』を見たのをきっかけに、香港に行った際、香港話劇団の舞台を見ることも香港での楽しみのひとつ。今回上演の『徳齡與慈禧』はその名の通り、西太后と西洋で教育を受けた徳齢という女性がメインキャラの清国時代物。コスプレものファンとしてはぜひ見たい舞台だった。
 お話は19世紀末、まだ中国が西洋のことを何も知らない時代が舞台。西洋で育ち、西洋で教育を受けた徳齢という清国貴族の娘が、西太后や光緒帝の住む紫禁城に招き入れられ、そこで、彼女を中心に西太后や光緒帝、後宮の姫や宦官たちとのさまざまなかかわりを描いた物語。実在の人物を脚色したお話なので全く予備知識がなくても、その時代の雰囲気に溶け込みやすく、役者が話す言葉も、舞台は映画のセリフよりはっきりゆっくりしゃべるので、おおむねあらすじはつかめる。ただ、香港人が大笑いする箇所は、早口のジョークの場合が多いので、舞台上部に掲示されている中国語と英語の字幕を見ても、明瞭に理解できないときもある。でも、今までの経験上、そういう場面が物語の重要な情節にかかわることは少ないので、サラっと聞き流してまずは舞台全体を楽しんだのでいいと思っている。『徳齡與慈禧』は想像していた以上に、日本人の私たちにも分かりやすく親しみやすく、そして美しい舞台パフォーマンスで、十分に楽しめた。
 出演の役者さんたちも『新傾城之戀』でおなじみの香港話劇団のみなさんが総出演で、なんだかとても懐かしい気がした(笑)。しかも、みな、私がイメージするそれぞれのキャラクターにピッタリの役どころで舞台で演技しているので、なんだか嬉しくなってしまった。ああ、なるほど!ひとつの劇団にハマるって、もしかして、こういうことなのかな?私は、なんだか知らず知らずの間に、すっかり香港話劇団のファンになっちゃってるみたいっす(笑)